こじきりんブログ

自分が読んだ漫画や小説のおすすめです。皆さんが本を選ぶ時の参考にして下さい。

<知らないうちに騙されていた>マルチ商法集団の恐怖< GTI > < STI >

今回は自分が実際に体験したマルチ商法の勧誘方法を説明していきます。

自分は名古屋のマルチ商法事業家集団に少しの間所属し、総額70万ほど騙しとられました。

 

最近流行りのネットワークビジネスというやつです。

ご存知でしょうか?




 
急に中学、高校、大学の友人から連絡がきたことはないでしょうか?
大抵は久しぶりにご飯にいこう!となって、何事もなく楽しい食事会になります。

 

しかし!!最近の20代では、よくこんなお話に発展します。

 

アムウェイって知ってる?

儲かる話があるんだけど。
殆どの人はこれを聞いた瞬間に、あ、もういいです。ってなるはずです。


このようにわかりやすい勧誘ではなく、手の込んだ勧誘をしてくるのが、マルチ商法事業家集団です。


自分がそんなのに騙されるわけないじゃん、昔はそう思ってました。

実際に体験してみると巧妙に張り巡らされた罠に、なす術がありませんでした。


自分のような被害者を出さない為に、実体験を基に説明していきます。

実体験

 

始まり


企業に勤めて数年たったある日、高校時代で部活のチームメイトだった大川(仮名)から連絡がありました。

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真面目で勉強が出来、ノリも良い大川とは、部活が同じだったこともあり、昔はよく遊んでしました。高校卒業してからはお互い忙しくて中々会えなかった為、久しぶりに普通に遊べる事にうれしく思っていました。


そして当日。

その日は普通に遊びました。
大川の友人(以後  高木)とも仲良くなり、道中や、リフトの時間色々な話をしました。

最近の恋愛事情。

会社の愚痴。

高校時代の話。

趣味。

普通の友達話すような内容です。


大川と高木は毎週会うぐらい仲がいいそうで、色々な事に挑戦しているようでした。


帰り際にこんなお誘いがありました。

大川「今日はめっちゃ楽しかったわ!来週バスケを人いっぱい集めてやるんやけど、こねぇ?」

高木「お!いいじゃん!きてよ!!」

こじきりん「来週は彼女かなぁ~」

大川「彼女もつれてこればええやん!やろうぜ!」

高木「おれ、こじきりんいないと寂しい。。。」

こじきりん「ん~わかった、ちょっと聞いてみるね」


そして彼女に聞いたところ、私は行かないからバスケ行っておいで、次の日あそぼ!との連絡が返ってきたので、バスケに行くことになりました。


ここから徐々に泥沼にハマっていく事とは知らぬまま...

 

 

定期バスケ会

1週間経ち、バスケ会場へ向かいました。
そこにはなんと男女合わせて20名近くの人がいました。

友達が友達を呼んで、その友達が...と増やしたそうです。


大川と高木以外知り合いがいなかったので、会場の隅で「早く来てくれ~」と思いながら、ふらふらしていました。

ほぼほぼ人が集まってから数分後、大川と高木が来ました。


自分みたいな、知り合いがいない人が結構いたんでしょうね。

すぐに大川と高木を中心に人が集まりました。

大川と高木は一人一人に話かけ、相性が合いそうな人に、「こいつこんなやつだから、仲良くしてやってな!」と相互自己紹介をしていきました。

その姿を見た自分は、「おぉ優しいなぁ、アイツこんな人気あるんだなぁ」そう思っていました。


順調に初対面の人と仲良くなっていき、最後にはみんなで写真を撮って、食事に行くことになりました。

ふと会場費を払ってないことに気付き、大川に聞きました。

こじきりん「大川、会場費1万くらいかかったやろ?払うよ」

大川「いやいや、俺が集めたくてやってんだから、ええわ!」

こじきりん「それは悪いよ、1000だけでも払わせてや」

大川「高木と主催してて、高木と折半してるから大丈夫!そんなに払うっていうんなら今後主催者側の手伝いしてや!」

こじきりん「ん~わかった、今回は甘えるわ!ありがと!またなんかあったら助けるから!」

大川「毎月このバスケ会やってるから、来月から一緒に主催者やろうぜ!」

こじきりん「おっけい!まかせて!」


こうして大川と高木と行動を共にするが増えてきました。

主催者側へ

バスケ会の為に、会場の確保や、人集めをしなければなりません。その為週に2回程度彼らとは仕事終わりや休日にあう関係になりました。

いつもこのようなやりとりでした。

 

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この時自分は仕事が忙しぃ、いつも夜遅く帰宅する生活を送っている中、当日に呼び出されてミーティングらしきものに参加していました。

仕事終わらせてへとへとな状態で、ミーティングへ参加すると、だいたい何も決まっておらず、彼らは自分の業務の愚痴や不満を聞き出してくれました。


具体的にはこのような感じです。

大川「おつかれ、今日も大変だったなぁ」

こじきりん「おー、仕事が多くて終わらなくてな」

高木「やっぱり優秀なやつは仕事任されるんだな!仕事はどんな感じなん?」

こじきりん「忙しいよ~、一人で3プロジェクトは厳しい」

大川「それはしんどいなぁ、周りの人は助けてくれんの?」

こじきりん「だれも助けてくれないね~、というか誰も深く知らないから、自分でなんとかするしかないんだよね」

大川「なるほど、じゃあ職場に尊敬できる人いる?」

こじきりん「いるよ~コミュ力高くて、フォローの上手い先輩がいる!」

大川「それはいい先輩だね!いい先輩じゃなくて、生き方が尊敬できる人とかは?」

こじきりん「?」

高木「ほら、会社生活送る以外でさ、人間的にこの人についていきたい!って人だよ」

こじきりん「ん?先輩の事は尊敬してるし、ついていくつもりだけど。」

大川「そうか、でも手助けはしてくれないんだろ?」

こじきりん「お互い手一杯だからなぁ」



こんなやりとりが会う度にありました。


仕事終わりに2時間ぐらいあっては、1時間以上はこんな話で、最後に自分が「ミーティングできないやんけ!場所だけでも決めないと!」といって少しずつ決めていきました。定期バスケ会だと場所決め、人をだれが呼ぶか、得点板の作成、景品決め等が必要なだけでしたので、すぐ終わると思ってたのですが、週に2回、3週連続で会うことになっていました。実際には毎回30分ぐらいしかミーティングしていませんでした。


なんとか準備を終わらせ、迎えた当日。

前回同様初めましての人ばかりでした。どこで見つけてくるんだろう...そう思いながらも自分は初めましての人に話しかけていきました。

そしてまたもや少しだけ遅れてやってくる大川と高木。

最初に決めていた進行通りに上手く進まなくて大変でしたが、臨機応変に対応して無事終わらせることが出来ました。

終わった後大川と高木に呼ばれて反省会をすることになりました。

大川「今日はありがとうね」

高木「こじきりんがおらんかったら失敗だったよ!」

こじきりん「高木、、、そう思うならもう少し進行頑張ってくれ。。。」

大川「高木、お前プレイヤー側になりたいのか?人として成長したいから、主催者として頑張るんじゃないのか?今のままだったら断然こじきりんの方が使えるぞ。」

高木「すまん...おれもっと成長する!すげぇ男になるから!見ててくれよ!」

こじきりん「まぁ無理せずにね」

大川「次はもっといいイベントにしような!」

こじきりん、高木「そうだな、頑張ろう」


こうして気付けば大川と高木とこじきりんの3人の主催者でイベントを行っていくことが定着していきました。

BBQや定期バスケ会、飲み会など様々なイベントをこなしてきましたが、基本的に楽しむためだけに実施していたので、お金は黒字ではなく、どちらかというと赤字(数百円程度)でした。

数回イベントをこなしながら、ミーティングを重ねていく内に、お金の稼ぎ方や、資産運用の話をしていくことが増えてきました。


株取引

 資産運用の会話が増えてきた時に、高木から資産運用の相談があるんだけど、と連絡が来ました。そのころ週2で会ってたので、何の疑問にも思わず二つ返事でOKしました。

高木「今日は来てくれてありがとう」

大川「よっ!」

こじきりん「大川もいんのかよ(笑)言えよ(笑)」

高木「サプライズってやつよ!そんで本題なんだけど...」

いつになく真剣な表情をしている高木。
謎の緊張感が漂っていました。

高木「株式運用を実際にやっているんだけど、こじきりんもどうだ?」

こじきりん「なるほど、興味はある」

高木「この会社なんだけど...(ペラペラ解説中)」

合間に大川も補足説明をしてくれました。
簡潔にまとめると、こんな話でした。

・お金持ち同士で新しく立ち上げた会社
・会員メンバは日本で1000人
・株取引から仮想通貨、海外のスポーツに対する賭け、等のお金でお金を増やすことが出来る商材が詰まっている。
・初回登録5万円で上記のサービスが全て受けれる
・ネットに乗っている情報は嘘だらけ
・今日1時間以内に決定しろ
・1時間以内に決めれなかったらもうこの話はナシだ
・素晴らしい情報商材、おれもこのおかげでお金に余裕がある
・ここで始めれば人生変わる
・一人で稼ぐ力を付けれる
・稼げるかどうかは自分次第


このような謳い文句で、会員になることを誘導されました。30分ぐらい悩んだ末に、5万円と少し値が張りますが、株取引の仕方を覚えれるなら初期投資か、、、と思い登録することになりました。


正常な頭ならネットで調べたり、色々な人の意見を聞いて総合的に判断しているのですが、この時は大川のいう事は正しい。いつもよくしてくれてるんだから。こいつが言うなら間違いない。そう信じ込んでいました。


こうして私こじきりんは、ネットワークビジネス、いやマルチ商法、いやネズミ講の泥沼にハマっていきました。

彼らの師匠


登録→支払いまでの方法を高木と大川は丁寧に教えてくれました。実際にATMへ行き振り込むまで一緒について来てくれました。

サイトを登録するうえで、注意事項が多かったり、住民票が必要だったり大変でしたが全て親身に対応してくれました。

すげぇいいやつだなぁ、なんて呑気な事を思っていました。


こじきりん「今日は色々教えてくれてありがとう!早速株取引に挑戦してみるわ!!」

大川「あーそれなんだけどさ、一回待ってくれんかな?」

高木「確かに、待った方がいいよ」

こじきりん「???  なんで?」

大川「前さ、尊敬している人の話したじゃん?」

こじきりん「あー話したね!」

大川「俺らにもいてさ、職場の人じゃないんだけど」

高木「めっちゃすごい人だよ!」

こじきりん「へぇ~どんな人なん?」

大川「名古屋で社長やっている人なんだけど、こじきりんの事話したら、ぜひ会いたいって言っててさ、その人金持ちで株取引とかも詳しいから、一度会ってみない?」

高木「株取引やるなら会って話聞いてからでも遅くないやん!」

こじきりん「お、おう、いいけど。凡人だから社長が会いたいって思うような人じゃないと思うんだけど。」

高木「社長めっちゃ褒めてたぞ!俺の知り合いの若い人でそこまで気が回る人は、なかなかいないってさ!」

大川「俺らは知ってるけど、お前自分が思っている以上にすげぇやつだよ、いつもイベント助かってる、お前がいなかったら失敗だらけだったかもしれん」

こじきりん「そんなことないと思うけど、ありがとう。わかった一度会ってみたいかな」

大川「ありがとう!ちょっと社長に電話してくるわ!!」

即座に大川は社長とやらに電話し始めました。

別にそんなに自分はすごい人ではないけど、こいつらがそんなに言ってくれるなら、多少は人より優れているとこあるんだなぁ。社長ってどんな人だろうなぁ、なんかどんどん話が大きくなってくなぁ。そんな事を思いながら、大川の電話を待っていました。


大川「社長会えるって!来週の土曜日の夜だけど大丈夫?」

こじきりん「いいけど、場所どこ?いつものスタバとか?」

大川「いやいや笑 社長だぞ?名古屋に決まってるじゃねぇか!」

こじきりん「名古屋!?まぁまぁ距離あんな笑」

大川「名古屋の中心だぞ!すげぇ人だからな!おれも早くこじきりんに会ってほしくて、ずっといつ言おう、いつ言おうって悩んでたんだよ!」

こじきりん「そうなんや~、ありがとうなぁ、んじゃあ来週の土曜日の夜な!一緒にいこうや!また詳細は連絡してよ!」

高木「まかせろ!俺が車だしてやる!」

こじきりん「助かる!よろしくな!じゃあな~」

そう言ってその日は解散しました。


こうして自分は彼らの師匠らしき社長に会うことになったのだった。


そして迎えた土曜日。

ちょっと緊張しつつも、普段着の中でも、奇麗目な服装で彼らが迎えに来てくれるのを待っていました。

約束の時間になり、高木が迎えに来てくれました。


こじきりん「ありがとな!」

高木「いいってことよ!今日はありがとね」

こじきりん「あれ?大川は?」

高木「今日は先に名古屋いって仕事してる」

こじきりん「何の仕事?」

高木「それは今説明できない、社長さんの案件とだけいっとくわ!」

こじきりん「そうなんだ、そういえば社長さんとはどこで出会ったの?」

高木「大川の紹介だよ。あいつは飲み屋で知り合ったみたい」

こじきりん「へぇ、そんな感じで師匠になるんだねぇ」

こじきりん「社長さんはどんな仕事してるの?」

高木「それもちょっと言えないね」

こじきりん「(ちょっとめんどくせぇ)」

高木「師匠に色々教えてもらってるんだよね」

こじきりん「経営についてとか?」

高木「まぁそんな感じ」

こじきりん「そうなんや!経営者がタダで教えてくれるとかめっちゃありがたいじゃん!いい人なんだねぇ」

高木「いや、さすがに少しお金は払ってるよ」

こじきりん「え、まじ!?どんくらい?」

高木「それは本人の話聞いてから聞いた方がいいかな、今聞いてもたぶん納得できないからさ」

こじきりん「え、そんな高いん!?20万とか?笑」

高木「まぁ楽しみにしてな笑」


ここではあまり意識してなかったんですが、株取引の話ではなく、気づけば社長さんに教えてもらうために話に行くことにすり替わってましたね。

師匠との遭遇

 

高木と色々お話している内に、名古屋の中心街に到着しました。そして、あるマンションの一室へ向かう事に。

高木は慣れた手つきで、部屋に入っていきました。

間取りは1LDKでした。
革製のソファーに、高級感の溢れる絵が飾ってありました。あとはホワイトボードと大きめの机が置かれており、事務所というよりは、ちょっとおしゃれな家のような部屋でした。

片方の部屋がミーティング用で、片方の部屋が応接室のような感じでした。


そこには大川と20代前半の男性3人と女性1人、あと40代くらいの社長さんがいました。 


高木「師匠!連れてきましたよ!」

社長さん「おぉ!君がこじきりんか、初めまして」

こじきりん「はい、こじきりんと申します、初めまして、今日はお会いできて光栄です」

社長さん「そんなかしこまらなくていいよ笑、では早速そこで話そうか、大川!ちょっとこい!」

大川「は~い、なんですか師匠!」

社長さん「今からあの話するから」

大川「了解っす!でもその前に、こじきりん緊張しているみたいなんで、タバコいってきていいですか?」

社長さん「おっと、それには気づかなかったな、行っておいで」

大川「こじきりん!いくぞ!」


このころ自分はタバコを吸っており、緊張もしていたので、大川の申し出が非常にありがたかったです。初めての場所で、大川と高木以外誰も知らない、どんな話しをされるのかも分からない、そんな状況下では、自分が思っている以上に緊張していたようです。その証拠に額が汗でじんわり滲んでいました。


大川「そんな緊張すんなって!笑」

高木「車の中ではリラックスしてたんだけどな!」

こじきりん「緊張するでしょ~~~だって知らない人ばっかりだし、何してるかもしよく分からないんだから」

大川「ん~簡単に説明すると、先週会員制のやつに登録しただろ?あれの運営をやっている人だよ」

高木「そうそう、一応海外拠点があって、そこの賃料は月2000万らしい、半端ない人なんだって!」

こじきりん「まじかよ!なんだよ!めっちゃ金持ちで、めっちゃすげぇ人じゃん!」

大川「だから言ったじゃん、尊敬できる人だって」

こじきりん「まじか~そんなすごいとは思わんかった...」

大川「緊張もほぐれたみたいだし、そろそろ行くか!大丈夫おれも同席してやるから、な!高木!」

高木「そうそう、俺らも一緒にいるし、お前が始める前から行動を共にしている人だから信頼してくれよな!」

こじきりん「ありがとうな、おまえら!じゃあいくか」



そう言って、社長さんの話を聞きに行くことに。


大川と高木を信用しきっていたので、その社長さんが本当にお金持ちだったのかどうか、今でもわかりません。これは後から知ったことですが、実は、その場所は賃料が月8万円くらいの1LDKだという事。あれから5年経った今でも、同じ場所で、変わらず社長さんはそこにいるという事。そんな事とは露知らずに、すっげぇ高い部屋を事務所にしているすげぇ人というのが、自分が抱いた社長に対するイメージでした。

商談

こうして師匠と呼ばれている社長と対談すること。大川のおかげでだいぶ最初の緊張はほぐれたのですが、むしろすごい人と話すんだという、別の緊張が自分を襲いました。


大川「師匠!お待たせしました!」

こじきりん「すみません、お待たせしました」

社長さん「いいよいいよ!リラックスできたかなこじきりん君」

こじきりん「はい、大川と高木のおかげで幾分かは」

社長さん「そうか、それはよかった、それで本題なんだけど」

こじきりん「(株取引の話だよな...)」

社長さん「君はお金を稼ぎたいんだったね?」

こじきりん「はい、そうですね」

社長さん「まず君はどんな人になりたいんだ?」

こじきりん「?株式運用としてお金が稼げたらいいなぁと思っていますが…」

社長さん「ちがうちがう、それはただの結果なんだ、君はどんな人間になりたいのかって聞いているんだ」

こじきりん「(何の関係があるんだろう)」

こじきりん「例えばどうゆうことでしょう?」

大川「ほら、前に話してた、尊敬する先輩とかってどんな人間なんだ?その人みたいになりたいってことだろう?」

こじきりん「あぁ、それであれば、コミュニケーション能力が高くて、フォローが出来る人になりたいとは思いますね」

社長「それはいい事だね、そのような人はどこでも重宝される。大川や高木もそんな人に近いとは思わないかい?」

大川と高木がじっとこちらを見てくる

こじきりん「たしかにそうですね、コミュニケーション能力は自分よりも高いと思います。あれやろう、これやろうの能力は高いですけど、実現するまでが適当すぎて、自分がフォローする場面は、イベントやっててよくありましたね。特に高木は(笑)」

社長「大川、高木、お前らもまだまだじゃないか、そんなこと聞いてないぞ、高木は前に出した課題も全然こなせてないからな、ダメじゃないか。だが大川はしっかりやってくれると思っていたんだが、どうだね?こじきりん君」

こじきりん「大川は日々忙しいみたいでした。イベントだと進行役をしっかりこなしてくれるんで助かりましたね」

大川「いやいや、こじきりんが裏方全部やってくれてたから、おれはみんなの前でしゃべってるだけでよかったんだよ」

高木「そんなこと思ってたのか、すまんかったなこじきりん」

社長「そうかそうか、彼らを見てどう思った?特に大川とは昔からの知り合いなんだろう?だいぶ変わったとは思わないか?」

こじきりん「たしかに表立って動くタイプじゃなかったのが、だいぶ人を引っ張っていくようになったと思います」

大川「そんなに褒めるなよ~」ニヤニヤ

社長「そうだろう?なぜ成長したと思う?」

こじきりん「わからないですね~、会社入ってからあんまり遊んでなかったんで、近況報告とかもしなかったくらいなので(笑)」

大川「すまんな、忙しくてな~」

社長「彼らはね、未来を見ているんだよ」

こじきりん「どういうことですか?」

社長「ダメな人間というのは、過去を語る。普通の人間は今を語る。すごい人間は未来を語るんだ」

こじきりん「なるほど」

社長「イチローとかもそうだろう?子供の時から、こうなるんだ、と言ってそれを実現してきたんだ。大川達だってそうだ。こいつらはお金持ちになって楽をしたい、そうなるための方法を今教えているんだ。」

こじきりん「大川達は、どんな人間になりたいじゃなくて、お金持ちになりたいのか?」

大川「違う違う、俺らは社長みたいになりたいんだ」

社長「彼らは私を慕ってくれていてな、私も昔はいっぱい失敗したんだ、そこから這い上がって今の社長業をしている、そんな私の経験を彼らに今伝えているんだ」

こじきりん「そうなんですね、今はどのようなお仕事をされているんですか?」


社長「昔は、仕事のコンペの大会に出て入賞したりしたんだ、出資者集めて、何十億円を右に左に転がしていたよ。でも今はね、やめたんだ。今は若い子の育成をメインに仕事にしているんだ」

こじきりん「学校みたいなことってことですか?」

社長「そう、人間塾とでも言っておこうかな。人間力を上げることを目的とした塾を開催しているんだ」

大川「俺もそれに通ってるんだ。高木もな」

高木「ほんとうにいいものだよ。だからこそこじきりんも一緒に切磋琢磨していきたいって思って、社長に紹介したかったんだ」

社長「こじきりん君、君はすごい才能を秘めている。一般の会社にいるなんてもったいないよ。君には会社員という山ではなく、もっと広いところで活躍すべきだと私は思っているよ」

こじきりん「そんなことないと思いますけど、会社以外の事を学べるなら、ちょっと興味はありますね。自分は今勤めている会社しか知らないので」

社長「そうだろう、だから私の下で君の成長を促したいと思っているのだよ。どうかな?こじきりん君」

こじきりん「一応人に教えることがお仕事なんですよね?料金を取っているということですか?もしそうならどれくらいですかね?」

社長「資料を用意してある。こちらを見てくれ。」

こじきりん「ありがとうございます」


書類が10枚ほど渡されましたが、簡潔にするとこのような内容でした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人間塾


初級コース
70万
~人としゃべれないあなたに~


中級コース
120万
~人を惹きつける力を身に着ける~


社長コース
170万
~人を従える~

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こじきりん「たっか!!!!」

社長「そうだろう(笑)高いだろう(笑)」

大川「みんな最初この反応ですよね(笑)」

高木「俺もこんな反応したなぁ」

こじきりん「え、いやいやいや、さすがに...」

大川「これは安いよ」

高木「まじで安いよ、すぐに取り返せるし」

こじきりん「え???え??」

社長「こじきりん君さ、今どんなことにお金使ってる?ほら趣味とか、会社の為の勉強とか色々あるだろう?」

こじきりん「いまは友達と遊んだりするのにお金を大半使ってますね」

社長「今から使うお金は、未来への投資なんだ。君自身に対する投資なんだよ。言ってる意味わかるかな?」

大川「師匠、投資と浪費の違い話さないとだめです」

社長「そうか、うっかりしてたな、こじきりん君は投資と消費と浪費の違いが判っているかな?」

こじきりん「投資は、戻ってくる可能性がある?消費は減るだけ?浪費も減るだけ?ですかね?」

社長「惜しい、投資と消費はあっている。消費は必要不可欠っていうところがミソだがね。問題は浪費だ。人々は浪費が多すぎる。浪費というのは無駄な費用なのだよ。」

こじきりん「ギャンブルとかですか?」

社長「いや、ちがう。例えば愚痴だけの食事会や飲み会だ。あれは何の価値がある?あれをしたことで問題は解決するのか?答えは否だ。」

こじきりん「人によってはそれが支えになるんじゃないですか?」

社長「そんな事を考える暇があったら、もっと別の事を考えるべきだ。未来の事をね。どうしたらお金が稼げるだろう?とか、あのセミナー参加してみようとかね。」

こじきりん「なるほど、浪費をなくして、投資を増やすべきという事ですね」

社長「呑み込みが早いね、そうゆう事だよ。今君が受けるか悩んでいるカリキュラムは普通に生活していたら確実に教わらないことだ。それがたった170万で受けられることはとても安い事なんだ。むしろこれを高いと思ってしまった人間はそれまでなんだ。」

こじきりん「170万は大金ですけど...」

社長「ライザップってしってるかい?」

こじきりん「あぁ、知ってます有名ですね」

社長「あれ、どれくらいするとおもう?」

こじきりん「30万くらいって聞きました」

社長「そうなんだよ、例えばあれを月1万で売り出したとしたら、あそこまで人気が出ていたと思うかい?それとももっと人気が出たと思うかい?」

こじきりん「安い方が人気は出るんじゃないですか?」

社長「違うんだよ、あれは高額だから売れて、人気が出たんだ。あれだけ高いと、やらなきゃ損という気持ちが働く。私たちの商売も同じだよ。人生変えて大金持ちになるには、本気でやらなきゃいけないんだ。本当は私だって無料で教えてもいいんだ。でも君たちを本気にさせるにはこのぐらいの金額じゃないとダメなんだ。昔それで若い子たちに裏切られた経験もあったからこそ、この金額なんだ。」

こじきりん「少し考えさせてください...」

社長「大金を扱う話だからね、いいよ。でもあと2時間以内に決めてくれ。こっちも他の商談があってね、忙しい中君の事を思ってこの話をしているんだ。」

こじきりん「ありがとうございます。」

大川「師匠、タバコいってきます!」

高木「おれも!」

大川「ほら、こじきりんも行くぞ!」

こじきりん「おう、、、」


こうして気付けば株取引を教えてもらうはずが、人間塾というよくわからないところに、何十万以上払って通うかどうかの話にすり替わっていました。文字に書き起こしてみると、違和感がすごいのですが、現場では完全にアウェー状態なので、自分が間違っているかのような錯覚に襲われました。




 

決断

今日高木の車に乗った時には、こんな話になるとは思っていなかった自分は、頭の中で170万がぐるぐる回っていました。いいのか悪いのか、貯金は250万ぐらいあったので、一括で払う事はできたのも悩んだ要因です。


大川「びっくりした?」


高木「見ろよ、震えてんぜ(笑)」

こじきりん「そりゃそうだろ!車以外で初めてだよ、こんな大金について考えるのなんて!!」

大川「そうだよな!高木だってこの話した時には、めっちゃ顔面蒼白で青ざめて、すっごい顔して「考えさせてください。」っていってたもん」

高木「おいおい盛るんじゃねぇよ!そんなだったか?」

大川「いやまじで」

高木「まじか」

こじきりん「えぇ~~でも高いからなぁ」

大川「これだけは絶対言えるんだけど、後悔はしないよ」

高木「絶対後悔しない!」

大川「入ったやつ全員に聞いたらわかるけど、人生変わったっていうもん。俺も高木もそうだけどな」

高木「そうそう、人生マジ変わる」

大川「ほら、一皮むけようぜ!」

高木「俺らと一緒に頑張っていこうよ!」

こじきりん「でも170万は...」


~~~そして30分後~~~

大川「絶対入った方がいいって!」

高木「入らないと人生損だよ!!」

大川「俺らのこと信用できないか?」

こじきりん「信用はしてるけど、、、」

~~~そして30分後~~~

大川「やめるならやめてもいいよ、それでも俺らは友達だから。また遊ぼうな。」

高木「そうだよ、やめるなら今日はもう帰るか?」

大川「ただこの話はもう一生しない」

高木「そうだね、おれらもこじきりんの前で話さないように気を付けないといけないね」

大川「こじきりん、断るでいいんだな?」

こじきりん「わかったよ、受けるよ...代わりにまず70万のコース受けてからでいいか?」

大川「全然いいよ!!170万のコースでも最初は70万のコースからだから!もし上を目指したくなったら、追加で払えばいいからさ!」

高木「こじきりん!信じてたぞ!!」

大川「そうと決まったら早速師匠に言いに行こう!」

高木「そうだな!!」

大川「師匠!!こじきりんから話があるそうです!」

社長「ん?どうしたこじきりん君、そんないい顔をして」

こじきりん「先ほどの話受けさせてください。」

社長「そうか!それはうれしい!」

こじきりん「70万のコースでいいですか?」

社長「全然いいよ!ただ最初から170万のコースにしておけばよかったと、後悔すると思うがね(笑)」

こじきりん「それでも一度70万ので様子見させてください!」

社長「いいよいいよ!んじゃあ支払いなんだけど、今すぐできる?」

こじきりん「あ、すみません、いますぐ使えるATMには40万くらいしか入ってなくて、すぐには無理です。」

社長「じゃあレイク行こうか」

こじきりん「え?」

社長「借金すればいいじゃないか」

高木「おれも170万全部借金だぜ!」

大川「おれも100万借金したなぁ~」

こじきりん「いや、貯金はあるんで、後で払います。」

社長「だめだよ~こじきりん君。君はビジネスをわかっていないね~。契約が決まったら即日キャッシュが当然だよ」

高木「今となっては普通だけど、昔はこんな反応しちゃってたなぁ(笑)」

大川「おれもそうだった(笑)」

こじきりん「え、いや、借金は嫌です」

自分は借金にいいイメージがなく、絶対にこんなことで借金はしないと決めていたので、この時は物凄い抵抗しました。絶対後で払うからと言って、社長の即日支払いを断り続けていました。

大川「師匠、こじきりんは絶対に約束守るやつです。可能な限りの前金だけ受け取るで勘弁してもらえませんか?」

社長「ん~俺の主義に反するけどな、大川に免じて許してやろう。じゃあ40万下ろしてきて渡してくれ、契約書は満額支払うときに成立させるから、次に来たときは印鑑と住民票を持ってきてくれ」

こじきりん「わがまま聞いて頂きありがとうございます。今すぐ下ろしてきますね。」

社長「だそうだ。大川!高木!ついてってやれ!」

大川 高木「了解です!」



支払いは振込じゃなくて、現金じゃないといけないと何度も社長に言われたため、言われるがまま、40万を頭金として、社長に手渡ししました。


40万ほどの大金を自分の手で渡すことなんて今までの人生でなかったので、手が震えていたのをよく覚えています。



この時の自分の思考は170万じゃなくて、70万で済んでよかった。こっちも何とか交渉のテーブルにつけていたぞ。という謎の達成感でした。今思うとすごいバカです。大川と高木が付いてきたのも監視するためだったのかなって今では思います。





入団

後日後金の30万を支払いネットワークビジネス集団へ入団する͡͡͡͡͡͡͡͡͡͡͡͡事になった私。これからお金を稼げるようになるんだ。その時は希望に満ち溢れていました。

そしてコミュニケーション基礎教育が始まっていきました。まずは3日間の合宿からです。


この合宿を受けるために会社を休みました。

同じように合宿を受ける人が自分の他に5人いるようでした。

会場は前回の商談の時の名古屋の1LDKのマンションです。

到着し、入室しようとした際には講師をしてくれる社長さんが出迎えてくれました。

そこに集まったのは男性4人、女性2人の自分と同じように大金を支払って入団したメンバー達です。

始まる前に社長さんから言われました。

社長「いまから行うのは価値観を完全変える教育なんだ。いまから君たちの常識を変える。そしてこの合宿が終わった後にはみんな涙するんだ。君たちも、きっとそうなるだろう。」


絶対泣くもんか!そう思いながら合宿が始まっていきました。


合宿の内容は簡単に分けると3つでした。

①自己紹介

②過去の自分の否定

③目標の設定



①の自己紹介から説明していきます。
まず開始早々自己紹介をさせられました。
トップバッターはなぜか私。

当たり障りのない自己紹介をしました。

こじきりん「初めまして、こじきりんと申します。23歳会社員です。C言語を扱う仕事をしています。趣味はスノボとダーツです。よろしくお願いします。」

社長「はい、じゃあやり直し、面白くない」

こじきりん「やり直しですか!?」

社長「うん、だれも笑ってないじゃん、そんなんじゃあ自己紹介の意味がないよ。自己紹介なんだから、相手に覚えてもらわなきゃ」

たしかに... 納得は出来ました。


まさか、ここから10回も自己紹介させられるとは、この段階では思っていませんでした

何度も何度もやり直しをさせられた私。

最終的にはこうなりました。


こじきりん「初めまして~~~!!!!!空前絶後の~~~超絶孤高の独り身生活!!!!闇を愛し、闇に愛された男~~~!!!卑屈でインキャで厨2病全開!!!そう我こそは~~~~、はい、どうも、こじきりんです。よろしくお願いします。」

これでOKがもらえました。

今思ってもなぜOKがもらえたのか分かりませんが、滑り続けてめちゃくちゃ恥ずかしかったのを覚えています。

このような自己紹介を全員行っていきました。

男女平等に同じ辱めを受けていましたね。見ている方は気が楽でしたが、やっている本人はそうと辛かった思います。

これが初日の午前の話です。


何とか自己紹介を終え、昼食をとり、午後の部が始まりました。


ここから本格的に洗脳が始まっていきます。

まずは課題が与えられました。

課題①「自分の夢を教え合って下さい」

課題②「なぜ夢をかなえたいのか考えて下さい」

課題③「夢のかなえ方を考えて下さい」

課題④「プレゼンして下さい」


ここまでが午前2時までのスケジュールでした。

どんな夢を語っても否定はされませんでした。自分の場合は、元々人に教えることが好きだったので、講師になりたいといいました。他のメンバーも1流営業マンんになりたい、シンプルにお金持ちなりたい、女社長になりたい等々、自由な夢が発表されました。

徐々におかしくなってきたのが、「なぜ夢を叶えたいのか」からでした。社長さんは、どんな理由でも前に進ませてくれませんでした。「かっこつけてる」「本音じゃない」「それは嘘だ」「適当な事言うな」と徐々に声色も怖くなってきました。誰一人理由に対してOKがもらえず、やけになって自分が金の為と説明したところ、「その通りだ!!!!」とのことでした。ここから社長さんの説明が始まりました。


「人は何のために働いているのか、
それはお金をもらうためだ。

それ以外の理由は全てうそだ。
人の幸せを心から願う奴なんていない。

全ては金に繋がるからだ。
家族が活躍しているのが嬉しいのも、
子供に英才教育するのも全て金になるからだ。

ボランティアは後々から金になるからだ。
ボランティアをしていますという実績が、
コネクションを作り、転職活動に役立ち、
自分のキャリアアップに有効だから、
彼らはボランティアをしているんだ。

それを世の中の凡人は、世のため人の為のような、やりがいじゃないと失敗すると学校教育で思わされている。それがわからないから凡人なんだ。しかし!!!その事に気付いた君たちは今日から「特別」なんだ。」

このように熱弁していました。

もちろん反論はでます。

こじきりん「人によりませんか?それは?」

社長「じゃあなぜ君は講師をした後に講師代をもらおうとしている」

社長「教えるだけなら無料で教えればいいじゃないか」

社長「会場も自分で借りて、自分は赤字でも世の為人の為に、無料で講義をしてやればいいじゃないか?なぜやらない?逆に教えてくれ」

こじきりん「自分は確かにお金目当てだったかもしれません、でも世の中には、世の為人の為に自己犠牲を払っている人もいるじゃないですか」

社長「こじきりん君、いま重要なのは君がお金目当てであるという事実。それだけだ。君は最初に人に教えるのが好きと言ったね?人に教えることが自分にとって楽しく金が稼げそうだから、それをしたいんだろう?なにか反論はあるかね?」

こじきりん「たしかに。。。反論はないです。。。」


このように、拝金主義者としての洗脳を受けた自分達。


これから夢を語るのではなく、金を語れと言われました。

また社長は合宿期間中最終日の午後まで1度も1発OKを出してくれませんでした。

その為、社長に認めてもらうには、社長だったらなんて答える?社長はどんな発現が好きなんだ?と自然と社長の考えに同調していきました。

そして社長は1発合格した時には、物凄い勢いで褒め倒します。時には抱きしめたりもします。ただ課題が終わらない限り、寝させてくれないですし、飯も水分ももらえません。


3日間の合宿が終わった後には、名古屋のホテルのビュッフェをご馳走になりました
一緒に合宿をこなしたメンバーとは、吊り橋効果のようなもので非常に仲良くなりました。

改めて手口を見直すと、オウム真理教の洗脳にそっくりでした。




合宿後

 

合宿が終わり、2週間ぶりに大川と高木に会う事になりました。合宿は大川も高木もすでに終わっているので、この気持ちを共有したかったのです。今回は自分から連絡を取り、いつものスタバで会う事に。

こじきりん「久しぶり!」

大川「よっ」

高木「こじきり~~ん、ひっさしぶりぃいい」

こじきりん「合宿終わったよ!めっちゃいい経験になった!」

大川「だろ~~?受けてよかっただろう?」

高木「おれなんてボロボロ泣いたもん!」

こじきりん「おれは一回会社の研修で似たようなのあったから泣くまでじゃなかったけど(笑)」

大川「俺もだな」

高木「おれだけかよ~~」

こじきりん「でも今回の合宿でお金が大事というか、お金を稼ぐためのコミュニケーシ
ョンを教えてもらえたんだけど、あとはどこで発揮するかだよね~」

大川「そうだな、お前も学んだだろう?あの合宿の良さを」

高木「そうそう、あれをもっとみんなに広めたいんだよおれらは!」

こじきりん「なるほど!紹介するってやつだな!」

大川「そう!紹介型アフィリエイトってやつだな。ちなみに1割還元だから破格だぞ!ほかのアフィリエイトだと5%以下だからな」

こじきりん「そうなんだ!!じゃあおれも学んだことを活かして、紹介していけばいいんだな!」

大川「あ~それはまだまだ、上手く人にお勧めする方法をもっと学ばないといけないから。」

高木「急ぎすぎ(笑)イベントでまず学んだことを試して一緒にレベルアップしていこうぜ!」

こじきりん「そうだね、落ち着いて一歩ずつ頑張るよ、大川や高木に負けないようにね」

大川「まぁおれに追い付くには100年早いな」

高木「そうだぞ10年早いわ!」

こじきりん「先輩たち!今後ともよろしくな!(笑)」

大川「ただ一つ忠告な、いまここで話した内容は絶対に普段の友達とか親戚、家族に話すなよ」

こじきりん「なんで?合宿はすばらしかったよ?」

大川「やったこともない人間は必ず否定するんだ、マルチだとかネズミ講だとかな、だから絶対に話すなよ」

こじきりん「わかった」

大川「あと今後は週3はオフィスに通えよ~意識が高く保てるからな!それが出来ないやつはみんなゴミになっていくぞ」

こじきりん「まじか!頑張るわ!」

 

このように会う頻度や約束する頻度を高くし、外部との交流を極力制限することで、組織への依存度と外部情報をシャットアウトして、洗脳をより強固にされていきました。

また1割の報酬が得られるという事は、自分が払った70万のうち7万も彼らの懐に収められたという事です。その時は意識していなかったのですが、今考えると理不尽な金額だったことが改めて分かります。



 



初の勧誘

 
今まで以上に大川と高木と行動を共にする事が増えた私。イベントを開いたり、大学生の文化祭に行ったり、人間塾に通ったり、別のビジネス講習を受けたりしました。

せわしなく、忙しい日々を送っていたある日。

自分の事を慕ってくれるイベント参加者が出来ました。

名前を「中田」といい、大学生でした。

中田とは、大川主催のBBQで出会いました。たしか参加者は50人くらいだったと思います。


中田「こじきりんさん、まじすごいっす!」

こじきりん「いや、別に普通だよ」

中田「大川さんと高木さんが主催者として会場を引っ張ってる間、こじきりんさんが会場のセッティングや、コミュニケーションが苦手な人へのフォローや会計とか全てこなしてるじゃないですか!」

こじきりん「おれは人の前に立つのが苦手だからね、彼らにお願いしてるんよ(笑)」

中田「それでもすごいです!こんなに完璧に進行がうまくいくのは、こじきりんさんのおかげじゃないですか!」

こじきりん「いや、大川と高木がこうしたいっていうのを、おれが方法考えているだけだし、そもそもこの会開いたのあいつらだから、あいつらが凄いんだよ」

中田「謙虚なところも人として尊敬できます!どうしたらそうなれますか?」

こじきりん「ん~とりあえず今日は楽しもっか!また時間とるから、その時にどんなことをしてきたか、中田君がどんな人になりたいのか話そうよ!」

中田「ぜひお願いするっす!」

こじきりん「とりあえず楽しもうね!」

中田「はい!」




BBQ後反省会という事で大川と高木で、安定のスタバに行くことになりました。
その時中田がどうしても行きたいというので、同席させました。

大川「おつかれ~」

高木「おつかれ!今日も最高だったな!」

こじきりん「若い子ばっかりだったから疲れたよ~」※参加者はほとんど大学生でした

中田「どうも!中田です!皆さんみたいになりたくて、今日お話を聞かせて頂きたいです!」

大川「中田君ね、いいよ~ちなみに今日はどうだった?」

高木「楽しかったか!?」

中田「めっちゃ楽しかったです!」

大川「それはよかった」

高木「大成功だな!」

こじきりん「いやぁ大成功ではないんじゃない?」

大川「そうだな、たまに孤立してた人いたな」

こじきりん「あれ呼んだの誰?」

大川「高木じゃなかったっけ?」

高木「おれだけど、そんな孤立してたかなぁ?一緒に来てた2人で楽しそうだったじゃん」

こじきりん「いやいや、身内でワイワイしてたらこの会の意味がないんじゃないの?知らない人と出会う事にこの会の価値があるんだし」

大川「その通り。高木今回もプレーヤーに傾きすぎじゃないか?」

こじきりん「まぁ盛り上げてくれるのは助かるけどね」

高木「どうしても楽しくなっちゃうんだよなぁ」

大川「経営者になるなら、そこは改善しないと」

こじきりん「とはいえ、その辺のフォローはおれと大川で頑張るってのも手だよね。人には得意、不得意あるんだから。大川もあそこまで盛り上げられないだろ?」

大川「たしかにな、こじきりんも会計結構もたついてたよな」

こじきりん「小銭が足りなくてなー、あきらめてポケットマネーからだしたよ」

大川「それはいかん、俺が払うわ。」

こじきりん「別にいらんよ、主催者側だからしょうがない!」

大川「いや!払う」

こじきりん「(こうなるとこいつ引かないんだよなぁ)それじゃあスタバ代頼むわ」

大川「おっけ!!それならまかせろ!!」

~~~~1時間ほど話し合い~~~~

こじきりん「中田君、ミーティングはこれくらいだけど、どうだった?」

中田「あのBBQの中にこんだけ考えられていたから、あれだけ盛り上がったんですね、やっぱりあなた達はすごいです!」

高木「そうだろ!すごいだろ!」


大川「高木はしょぼいけどな、俺様はすごいぞ!」

こじきりん「彼らはすごいよ~」

中田「今後は自分も主催者側やりたいです!」

こじきりん「だってさ、大川どうする?」

大川「様子見じゃない?」

こじきりん「あぁ、OK。中田君まずは俺らの開くイベントに参加してみようか」

中田「主催者側に入れてくれるんですか?」

こじきりん「いや、今十分3人で回っているからね、これだと1人増えると混乱を招くかもしれない。だからイベントに来て、サポートを上手くやってほしい。それこそ静かな人に話しかけるとかね」

中田「わかりました!試験みたいなものですね!」

こじきりん「まぁそんな感じかな」

中田「頑張ります!」


宣言通り、中田君は、イベントを開くたび、毎回参加しフォローしてくれました。そろそろ主催者側に入ってもらわない?と大川に提案することにしました。


こじきりん「そろそろ中田君、主催者側どうかな?」

大川「いや、あいつ意識高いから、もう人間塾を紹介しよう」

高木「いいねぇ、こんだけ憧れているみたいだしな!」

こじきりん「いやでも彼大学生だよ、彼らにそんな大金払わせられないよ」

大川「こじきりん、お前はしらないかもしれないけど、人間塾のメンバーの約半数20人は、20歳で大学に通っているよ」

こじきりん「え?大学生は法律上大丈夫なの?」

大川「大丈夫大丈夫」

高木「良いもの紹介しているだけだしな!」

こじきりん「バイトでなんとか支払ってんの?」

大川「アフィリエイトとバイトで返済してるって聞いたよ」

こじきりん「え?それいいの?」

大川「人生変えたいんだから、それぐらいの対価を払うのは当然だろ?」

こじきりん「・・・そうかぁ」

大川「さっそく中田を誘ってみようぜ!俺も立ち会うからさ!」

高木「100%成功するって!大川、やっぱり人間力上げて、人気が出るとこうやって金になるんだな!」

大川「そうだな!師匠の言ったとおりだ!」

こじきりん「わかった、中田に声かけてみるね」



この段階で私は疑問を抱き始めていました。

判断能力の乏しい大学生に人間塾という曖昧な商品を売りつけるのはどうなんだ?社会人ならお金にも余裕があるからわかるが、大学生をターゲットにしているのは問題では?そもそもこいつら、もしかして人の事を金ヅルとしか思っていないのか?良いもの良いものって、社長が開いている合宿や講習って本当にいいものなのか?

とはいえ、中田は自分や大川、高木を尊敬していたという事実もあり、同じようになりたいなら、同じ環境にいた方がいいのは確かでした。

その為、一度は納得して中田を勧誘することにしました。


こじきりん「よっ!中田」

中田「こじきりんさん、どうもです!」

大川「ひさしぶり~」

中田「今日はどんな要件ですか?」

こじきりん「そろそろ中田にも主催者側してもらおうかと思ってな!」

中田「え!!??いいんですか!?!?」

大川「頑張ってるからな!」

中田「めちゃうれしいです!!!やった~~~~」

こじきりん「それでなんだけど、主催者側になるにあたって、俺らを指導してくれた師匠がいるんだけど、一度会ってみない?」

中田「師匠…ですか?」

こじきりん「そう、社長なんだけど、人材育成のエキスパートで、おれらも色々な事を教えてもらっているんだ。お金はかかるんだけど、一度どんな内容で、どんなスキルが身に付けれるか聞いてから、金額の話をした方がいいと思って」

中田「参加するかは断言できませんが、一度話は聞いてみたいです!」

こじきりん「よし!きまりだ!」

大川「んじゃあ電話して聞いてみるわ!」

中田「え、どれくらいかかるんですかね?」

こじきりん「ん~今はちょっと言えないかな」

中田「え?そんなに高いんですか?10万とかですかね?」

こじきりん「(おれもこんな反応したなぁ~)自分で判断するといいよ、高いと思うか安いと思うかは自分次第だからさ!」

中田「えぇ、ドキドキしますね」

大川「OKだって!いまからいける!」

こじきりん「まじか!中田今から時間ある?」

中田「大丈夫ですけど、場所はどこですか?」

大川「名古屋に決まってんだろ(笑)」



ということで、中田は心の準備もなく、あのオフィスへ向かう事に。車の中で緊張している姿が、昔の自分と重なりました。

ここから先は、自分と殆ど同じでした。


初めての場所で緊張した状態から、時間制限を設けて、悩みに悩んで、最後に関係性の終了をチラつかせて、入会の後押し。これは自分が受けた時と全く一緒じゃないか、そう思いました。

この時やっと気づいたのです。


全ては伏線だった。


この契約の為に、全てがあったんだ。と




 

疑惑

 大学生からみた社会人がすごいなぁと思うのは当然です。

勉強をするのではなく、仕事をしているのだから、もちろん大学生より厳しい環境ですし、成果も求められますから。

 そんな大学生たちが社会人と会話したり、行動したら、多少尊敬はされるでしょう。さらにイベントと称して初対面の人を集めて、BBQやレクリエーションをしていれば、猶更です。身近にそんな人はいないのですから。

それに若いので、人生経験も少ないのですから。

そんな人たちをターゲットに、こいつらは高い金額を払わせようとしているのか、借金させてまで。

なんで借金までさせるんだろう、そもそも借金させること自体が悪い事じゃないと言っていたが、自己投資にしても額が大きすぎないか?


自分が感じた良いもの、こいつらが言っているいいものってなんだ?

実際なにがよかったんだ?

そもそも、自分と全く同じ手法じゃないか、自分もこうして狙われただけじゃないのか?

もしかして、イベント→憧れ→勧誘までがテンプレートな流れになっているのではないか?

疑念を抱いてから、行動するまでに時間はそうかかりませんでした。

 



疑惑

まずは今の自分の状況を整理することにしました。

自分中で、彼らと接したり、社長に教えて頂いた事で得たもの、失ったものを考えてみました。


~得たもの~

・知り合い(友達?)
・社長とのつながり
・金(中田から)
・大川と高木の信頼
・お金に対する考え方

 

~失ったもの~

・合計75万+様々なイベント、講習参加費、20万
・友達(昔からの友人)
・時間
・身近な人の信頼
・やさしさ?


こうしてみると、意外と得てない事に気付きました。

本当に75万のかちがあったのだろうか?教えてもらった内容は社長じゃないと教えてもらえなかった内容なのだろうか? そう思ってしまった自分は、社長に禁じられていたネットで、講義内容を検索してみました。


「嫌われる勇気」と「金持ち父さん、貧乏父さん」の内容そのまんまでした。


そうです、少し調べれば出てきたんですね。

ネットに書いてあることは嘘だらけ、私が真実だ、ネットに書いてあることを信用している奴は愚かだ、と何度も何度も合宿及び講義中に言い聞かせたのはこの為だったのか…

こうして、少しずつ自分を取り戻していきました。


色々すごい事を教えてもらっている、この世の裏事情を学んでいる、そう思っていたのに、教えてもらっていることは心理学の本をそのまんましゃべっていたり、ビジネス書の内容をそのまま、それっぽく伝えているだけでした。

パソコンを見ながら講義していたのも、結局読み上げていただけなのかもしれません...


自分が知らなかっただけで、世の中には自分の欲しい知識を付ける為の本や、ネットの記事が大量に存在することに気付きました。

でもまだ自分は彼らを信じました。

いや信じたかったのです。


もしこれが詐欺の片棒を担いでいたり、ネズミ講などの悪徳商法だったら、自分が使った1年と約100万はなんだったんだ。そうなってしまうから。


こうして、うすうす気づきつつも1か月は、今までの生活を続けました。






脱退

ある日、大川と何気ない会話をしていました。
その中で、自慢げにこう話してくれました。


大川「最近慣れてきたからか、ついてくる人たちを見分けられるようになってきたんだよな」

こじきりん「おぉ、すごいな、どんな人なの?」

大川「社長から教えてもらったんだけどな、自己肯定感の低い人で、承認欲求の強い人だそうだ。それを外見でなんとなくわかるようになったんだよ」

こじきりん「なるほど~たしかにそうだな~」

大川「お前だってそうだろ?学生のころから、俺に負けたくない、自分はダメダメだぁ、もっと褒められたい感じがすごかったぞ(笑)」

こじきりん「そんなにわかっちゃってたか~」

大川「俺の知り合いで言うと、こじきりんは絶対仲間になると思ってたね!」

こじきりん「なんで?」

大川「ほら、お前優しいじゃん」

こじきりん「そうでもねぇだろ」

大川「いや、優しいよ、それに意識も高いしな。」

こじきりん「いや、おまえさ、それ褒めてるつもり?」

大川「そりゃそうだろ!お前はすげぇ奴だからな」

こじきりん「すまん、おれにはもう、金づるとして最高だった、楽だったとしかきこえないんだけど」

大川「そうじゃないよ、そんな事思ってないし、そんなにあれなら、俺がもらった金お前に返すわ」

こじきりん「そうじゃなくてさ、大川、おまえさ、全てコントロールしてんだろ?」

大川「なにを?」

こじきりん「お前と社長が金稼ぐのに楽ができるような仕組みを作るために、俺や高木、中田や他の人たち利用してんだろ」

こじきりん「今やってる講義なんて、ネット見ればいくらでも転がってるし、心理学の本をちょろっとかじったような内容しかしないじゃないか、それをあたかも特別ですよ~っという演出をし、高額で買うように仕向けている。その為のイベントだろ?」

こじきりん「若い人たちしかいないのも、若者を救いたいとか、よりよい人生にしてあげたいとかいってるけど、若者しか騙せないからだろ?なんか違うか?」

大川「おいおい、急にどうしたんだよ。そんなわけないじゃないか、俺らは良いものを適正な価格で売ってるだけだよ」

こじきりん「それじゃあ聞くが、あいつら借金返済するために、何人の友達を勧誘したんだよ、むしろ勧誘以外で返済したやついんのかよ」

大川「そりゃいるだろうよ、おまえがしらないだけだよ」

こじきりん「ちげぇよ、あいつらは全然貧乏なまんまだよ、仕送りでもらっているお金とバイトでなんとか返済している奴らもいたよ」

大川「それはそいつらの努力が足りないだけだろう」

こじきりん「いや、そうじゃないだろ、借金させてまで受けるこの講義に何の意味があるんだよ」

大川「お前まだ理解してないのか?ライザップだってそれだけ高額であるからこそ本気になるって教えてもらっただろう?」

こじきりん「おれら社会人はそれでもいいと思うわ、でも大学生はちがうだろう、彼らはそもそも勉強するために大学に入っているんだ、それを邪魔しているのはおれらだろ」

大川「そんなもん、あいつらの自由だろうが、俺らには関係ない、あいつらが学びたいっていうから俺らは紹介しているだけだろう」

こじきりん「お前さっきいったよな、ついてくる人の見分けがつくようになったって、ターゲット絞って、思考誘導して、無駄に高い講義を受けさせることが、何がいい事なんだ、教えてくれよ」

大川「本人たちがそれで満足してるんだからいいだろ、俺らはあくまで提供しているだけだ」

こじきりん「そもそも彼らの現状についての不満や、不安を増長させているのはお前だろ、俺の時もそうだった、愚痴らせ、共感し、褒める。承認欲求を満たしつつ、こっちが正しいだの、先を見据えた人はすごいだの、会社員は今後終わるだの、そうして思考を誘導し、不安をあおり、こちら側に引きずりこんでいるじゃないか」

大川「そんな風に思えるんか?おれはこんなに人の為になることをしているのに…おまえならわかってくれると思ったのに」

こじきりん「じゃあなぜあんなに高額をうけとる」

大川「情報に対する対価はもらって当然だろ、おれらも慈善事業じゃないんだから、何かおかしい事いってるか?」

こじきりん「そうか、わかった。まぁがんばれよ、おれはもうやめる。これ以上ここにいても俺は自分が自分で嫌になるだけだ、じゃあな」


こうして自分はネットワークビジネス集団から、脱退しました。脱退といっていいのかわかりませんが、勝手に行かなくなりました。

その後も大量にかつて仲間だった人達からLINEが来ました。

まだ多少は未練があったので返したい気持ちもありましたが、全て無視しました。こいつらと関わっちゃいけない。そう、あの大川みたいに100%の善意のつもりで、人を陥れるような人になりたくなかったから。


大川と高木の社長に対して心酔していました。

それも自分には恐怖でした。


こうやって新興宗教が出来るんだな。

そして大川や高木に悪意はないんだな。

自分が正しいと思ってるんだ。

だからこそ、みんな騙されてしまう。


一番やばいのは社長だ。


40代でこんな若者たちを騙し、暴利な講義料金を得ている。

推測だが、必ず現金指定だったことから、こいつらはきっと税金の処理もしていない事だろう。


身近にこんなことがあるなんて、想像もしていなかった。

 

 


高い勉強代になったなぁ。

 

 

そう思いながら、名古屋から帰宅したのだった。